7.発達と精神の共通と相違(二次障害)
その例の多くは、学校や社会に出たときで現れます。また既に障害認定が下りている人でも、学校や社会に出たとき、不安や気分の波など精神的な不調を伴う、いわゆる「二次障害」もあります。
発達障害の二次障害によくある傾向は、うつ病ではないでしょうか?発達障害に限ったことではないのですが、うつ病の場合たいてい医師は「適応障害」が下されます。
ここでは、発達障害と精神障害の共通と相違について記載しています。
未成年で障害認定
未成年で障害認定が下りたり、過去に未成年で「知的障害を伴わない自閉症」などでその法律がなかったために障害認定が下りなかったりして、親が市町村の行政や学校の教育による相談によって、公立学校の特別支援学級や養護学校の通学による教育制度を利用したりしたことがあるでしょう。これは、公立・私立学校に通う「障害認定(疑い含む)があったり、それが無くても疾病が認められたりした学生」が、公立・私立学校の一般学級の学生とペースについていくのが難しかった場合の例があり、その学級に通学するのが難しい場合に、公立学校の特別支援学級や養護学校に通学することができるからです。そのため、「障害認定(疑い含む)があったり、それが無くても疾病が認められたりした学生」のペースにあった教育をする必要があるため、将来に向かって、その学生が社会で活躍するための教育をする公務員(教職員含む)とその学生を育てる親の義務として、障害特性の理解を社会で活躍するまでに解決することができるのです。
未成年の間に、以下の障害特性の理解度合いにより、大人になって社会で活躍する影響度合いが決まっていきます。
- ASDにより、指摘されやすいといわれるもの
- 親密なつきあいが苦手
- 人と共感しない
- 冗談やたとえ話がわからず文字通りの意味に理解する
- 会話が一方的である
- 急な予定変更に混乱する
- 融通がきかないなど
- ADHDの状態により、仕事が臨機応変にこなせなかったり、対人関係に悩んだりすることがあるもの
- 計画的に物事を進められない
- そわそわとして落ち着かない
- 他のことを考えてしまう
- 感情のコントロールが難しいなど
- 困りごと
- 大事な仕事の予定を忘れる
- 大切な書類を置き忘れたりするなど
- LDにより、仕事や日常生活に困難が生じることがあるもの
- 書くことが苦手な方の場合、会議中にメモを取るのに必死になって会議の内容がわからなくなってしまうなど
例として挙げると、学生までに障害特性の理解度が十分にあり、大人になって社会で活躍する影響度合いが少なかった場合は、社会で活躍する前までの環境と運よく出会ったものと認識している人も少なくありません。しかし、それは所々での環境に運良く出会えたものに過ぎません。逆に社会で活躍する前までの環境が全体的に出会ったなら稀ですね。つまり、学生までに障害特性の理解度が十分にあっても、大人になって社会で活躍する影響度合いが大きいという現実があるということです。
大人で初めて障害認定
大人になって初めて障害認定が下りる人の半数以上は、前述の障害特性の理解度が全体的になかった場合に、日常生活、家庭、職場などで困難を抱え、また、不安や気分の波など精神的な不調を伴った場合は、発達障害と精神障害が同時に下りる場合があります。
適応障害が下された後の流れ
発達障害の二次障害は、たいてい医師は「適応障害」が下されます。そうなると、休職や休学を勧められ、企業に診断書を提出することで、企業はその労働者及びその事業所にいた労働者の聴取が行われます。そして企業は、休職発令の可否が行われます。ところが、企業が休職を認めなかった場合は、労働者自ら退職をすることができます。それでも直属上司に止められた場合は、人事に相談することになりますが、最終的に解決ができなかった場合は、労働基準監督署や社労士に相談することをお勧めします。これは、労働者が自ら企業に退職を願い出したにも拘らず、企業がその労働者の退職を阻止した場合は、労働基準法違反になります。また労働者は休職に伴う医師の診断書を企業に提出したにも拘らず、企業がその労働者及びその事業所にいた労働者の聴取を行わず、労働者に休職発令を出さなかったり、休職を発令した企業が途中で労働者の休職を妨害させたりした場合も、労働基準法又は労働安全衛生法などの違反になる可能性があります。
以上で発達障害の詳しいところを記載しましたが、「発達障害者支援法」が施行されてから19年経過した今も、この世界では未だ十分と思っていない発達障害者も多くいますし、発達障害ではない人も「発達障害の認知度」が未だ全体の5割も満たしてないのも現実です。それは、「障害者と世の中事情」が関係している可能性があるからです。
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